生きる。~番外編~


「湊、由茉ちゃんのこととなると

すぐ俺ら殴るからね。独占欲強すぎて。」


「お前が人の女に抱きつくからだろ。」


「………湊って嫉妬とかするんだ。」


鮫島さんが言った。


「湊やばいよ。嫉妬しまくりで。

由茉じゃなきゃ振られてんじゃねー?」


「うるせーよ、黙れ。」


「湊、そういうこと言わないの。」


「俺らにはすげー厳しいくせに

由茉にはでれでれだからな。」


「……………お前らさっさと帰れよ。」


「ほら、由茉ちゃんと二人きりになりたがる。」


「……………殴られてーのか。」


「湊。」


「……………由茉さんの言うことは聞くのね…。」


「犬みたいに言うなよ。」


「でも爽、明日仕事でしょ?

颯も、美月一人にさせてるんでしょ?

早く帰らなくていいの?」


「あー、そうだな。

じゃあ帰るかな~。」


「じゃあ俺らも帰るか。

湊に殴られる前に。」


「おう、雅樹はさすがだな。

帰れ帰れ。」


男の子Aは雅樹くんというのか。

やっと覚えたよ。



< 180 / 532 >

この作品をシェア

pagetop