生きる。~番外編~



「どうしたの、一輝。

多香子さんは?」


一輝が突然訪ねてきたのだ。


「多香子は龍輝連れて実家。

たまにはな。」


「一輝は行かなかったの?」


「行こうかと思ったけど、多香子に

由茉ちゃんもうすぐ結婚するんだし

最後に兄妹で出掛けてきたらー?ってさ。」


「あ、一輝聞いてたんだよね。」


「3日前にな。

突然俺んち来て、由茉と結婚します。

ってさ。

だから証人なってください。って。

いきなりな。」


「はは、そっかぁ。」


「長かったな。」


「うん。

やっとだよ。

まぁでも予想通りかな。」


今年籍入れるのかな、という予想はしてたから。


「つーことで俺らも出掛けよ。

晴輝も誘ってあるし。」


「え、待って。

支度してないって。」


「そのままでいいじゃん。」


「むり!私もうすぐ25だよ?

さすがにむり!

晴輝迎えにいってきなよ。

私はその間に支度してくるから。」


「ったく、仕方ねーなー。」


そう言って一輝は出ていった。



< 277 / 532 >

この作品をシェア

pagetop