生きる。~番外編~
「どうしたの、一輝。
多香子さんは?」
一輝が突然訪ねてきたのだ。
「多香子は龍輝連れて実家。
たまにはな。」
「一輝は行かなかったの?」
「行こうかと思ったけど、多香子に
由茉ちゃんもうすぐ結婚するんだし
最後に兄妹で出掛けてきたらー?ってさ。」
「あ、一輝聞いてたんだよね。」
「3日前にな。
突然俺んち来て、由茉と結婚します。
ってさ。
だから証人なってください。って。
いきなりな。」
「はは、そっかぁ。」
「長かったな。」
「うん。
やっとだよ。
まぁでも予想通りかな。」
今年籍入れるのかな、という予想はしてたから。
「つーことで俺らも出掛けよ。
晴輝も誘ってあるし。」
「え、待って。
支度してないって。」
「そのままでいいじゃん。」
「むり!私もうすぐ25だよ?
さすがにむり!
晴輝迎えにいってきなよ。
私はその間に支度してくるから。」
「ったく、仕方ねーなー。」
そう言って一輝は出ていった。