生きる。~番外編~
「今日はどのような…」
一輝と晴輝がいるから
爽はとびっきり丁寧だ。
「由茉がバッグほしいんだと。」
「うん、少し大きめの。」
「用途は?」
おお、いきなりタメ口。
「1泊旅行くらいに使えたり
ってとこかな。」
「1泊?由茉どっか行くの?」
「行かないけどさ。
たまには行きたい。」
「願望かよ。
じゃああれとかは?」
爽が指したのは高いところに飾ってある
青の大きなトートバッグ。
「あー、きれい。」
色も、形も。
「あれとか。」
今度は黒のボストンバッグ。
「黒やだ。」
「アイボリーもある。」
「両方みたい。」
「かしこまりました。」