生きる。~番外編~



それから私たちは空港につき、

ラウンジでゆっくりしてから飛行機に乗り、

日本を離れた。


席は今回もファーストクラス……

エコノミーでも全然構わないのに…


アメリカについたのは朝7時。

ここからはタクシーだ。


相変わらず、私は電車に乗れないから。


「やはり由茉様は英語が達者ですね。」


「そりゃ9年もいたからね。

湊とアメリカに来たときもほとんど私が喋って

湊はなんにも話さなかったよ。

だから気にしないでね。」


「お恥ずかしいです。」


片桐さんは英語ができない訳じゃない。

だけど頭の中で訳して、日本語を英語に変えてから

話し始めるから少し遅いのだ。


結局私が反射的にすべて答えてしまう。

頭の中で変換する必要がないから。



< 408 / 532 >

この作品をシェア

pagetop