生きる。~番外編~
「由茉様。」
「あ、片桐さん。
ありがとね。」
「いえ。
私の仕事は由茉様をお守りすることですから。」
「………なんか俺意味不明なんだけど」
純だけが首をかしげている。
「さっきね、私を掴んでたの
片桐さんだったの。
あの注射器の中もどうせ水でしょ?
あの粉は塩?食塩水?」
「由茉様にはバレてましたか。
体に害のないものではありますが…
腕を痛めてしまって申し訳ありません。」
「全然平気。
片桐さんいなかったら私薬中になってた。
みんなも殴られてたかも。
だからありがと。」
「とんでもございません。」
「さーて、帰ろっか。」
「ってかあの店は?
このままでいいのかよ。」
「先程警察に通報いたしました。
もうすぐ到着します。
我々は職務質問される前にここを去りましょう。」