生きる。~番外編~
「離せよ、その手。」
「あ!この子の指輪ダイヤじゃね!?
ってか絶対そうだよ!しかもこんなデカいの!」
「ちょ、触んないで!」
「いいじゃんいいじゃん、ちょっと見るだけだから!」
そういって、ユウタとかいうやつは私の強く握られた拳をこじ開けて、指輪を指から外した。
「ちょ、返して!」
「うわー、すげー!
俺こういうの初めて見たんだけど~!」
「返せよ!」
私を無視するこの男に、ついに純がキレて胸ぐらを思いっきり掴みあげた。
「………なに、俺に手をあげんの?
殴られたいのかな?ん?」
ユウタとかいう男はそういうとポケットに指輪をいれてしまった。
「…返せって言ってんだよ!」
そういって純は思いっきり拳を振ったんだけど…
「そんなのが俺に通用するとでも思ってんの?」
あっさりと、止められてしまい…
「………うっ…!」
逆に純が殴られ、倒れた。
「純!大丈夫?」
「………大丈夫だ、それより指輪…」
「いいから、もういいから…」
私はもう、誰かが傷つくのは嫌なんだよ。
誰かがやられてるところなんか、見たくない……
「…いててて!」
私が純に気をとられていたら、後ろから突然男の痛がる声が聞こえた。
「指輪を返しなさい。」