生きる。~番外編~
「お前ってほんと弱いんだな。」
純は、結局哉斗のサポートを受けながら戦っていた。
どんだけ殴ろうとしたって当たらなくて、哉斗がサポートしてやっと…
そんな状況はなんだか見てる方も辛かった。
「遅くなった。
どう?」
「あ、湊!
………やっぱり哉斗は一発もやられてないんだけど、純が…」
「ってかなんで哉斗まで参加してんだ?」
「挑発されて、殴っちゃって…」
「ったく…」
湊はそういって、今にも倒れそうな純を殴ろうとしていた男の腕を掴んだ。
「純、負けんな。」
「………湊…」
「あれ、たしかお前…如月とかいう族の…」
「そんなの、関係ねーだろ。」
湊はそういって、掴んでいた腕を押し返した。
「そうか、お前らどっかで見たことあると思ったけど、如月のやつらか。」
「へぇ、あんなでかい族にもこんなへなちょこがいたのか。
笑っちゃうな。」
「どうせ一人じゃろくなケンカもできないからだろ?
一人じゃ弱くて弱くてなんにもできねーから、バックにこういうやつらをつけたんだろ?
情けねー」
そういって純を笑う男たちに、私の怒りはピークを迎えた。
「一人でなにもできないことの、なにが悪い?」
「おい、由茉。」
湊に止められたけど、私はそんなことでは止まらない。