幼なじみの君と僕
――放課後――
俺はまだ告白する決心なんてついてなかった。
いっそのことフラれた方が楽なのかもしれない。
だけど俺には結花以外を好きになるなんて考えられない……。
「…ッ。クソッ」
俺はロッカーを蹴った。
なにも出来ない自分に苛ついて。
「荒れてるねー。彼方。」
急にかけられた声にハッとして振り向いたら市村が立っていた。
「何をそんなに怒ってるの?
もしかして…結花ちゃんの事?」
蓮から聞いたのかよ…