恋じゃないと願うだけ
「はい…
気に入るか分からないけど」
「えっ…」
ショッピングモールからの帰り道。
エリナ達と別れて旬君と近くの公園に寄った。
まだ寒さが続く1月半ば。
ふわりとした柔らかい感触と温かさがあたしの首をつつんだ。
それは薄いピンクのふわふわしたストール。
センスの良さが旬君らしい。
「エクステ取って寒そうだったから…
春先も使えるかなぁ…
と思ったんだけど
あっ、俺こういうの良く分からないから
アキラにも選んでもらってさ…」
照れ隠しのように、普段よりも口数が多くなる旬君。