恋じゃないと願うだけ






「どうして…
いや、何かあったの?」




「アキラ君に番号聞いちゃった♪

ってか明日結香の誕生日じゃん?

旬君にどうしても伝えたい事があって♪」





「伝えたい事?」





「うん!

多分もうプレゼント用意しちゃってると思うんだけど…

結香が欲しいってずっと言ってる香水があるんだよねぇ」




「そうなんだ?

何て言う香水?」




エリナちゃんからの情報に結香ちゃんに買ってあげたいという気持ちが膨らむ。




「それがね…
エリナ名前とか覚えてなくて…

見たら絶対分かるんだけど」




「そっかぁ…」




「そしたらさ、明日学校が終わったら大通り沿いにある雑貨屋に二人で見に行かない?」





「えっ、でも…」



どんな理由であれ結香ちゃんの知らない所で女の子と会うのはどうしても気が引けた。




「結香に香水あげたいでしょ?

あたしも結香の喜ぶ顔見たいし♪

もちろん内緒にするし!
学校が終わったら雑貨屋で待ち合わせしない?

結香には先生からの呼び出しとか言ってごましてさ♪」





そうだよな。

エリナちゃんだって結香ちゃんの事を思って言ってくれてるんだもんな。


結香ちゃんは良い友達が居て幸せものだな。


そんな風に考えると心が温かくなった。




「分かった!
じゃあ雑貨屋で待ち合わせで。

ありがとう!よろしくお願いします!」





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