恋じゃないと願うだけ






「また新しい恋でもしようよ♪」



なんて能天気なエリナ。



エリナと居ると少しだけ胸が痛くなる。




だって…


だって…



あたしの知らない旬君の情報を毎日のように聞かされるんだもん。




まぁエリナからしてみれば、アキラ君の話しをしてるつもりなんだろうけど…

ついでのように話す旬君の話しが


あたしにとってはチクッとささる刺のようなものだった。










「…でね、そしたら旬君がさぁ…」




またいつもの旬君ネタだ…



ぎゅっと制服のリボンを握る。





「…もうやめたら?」




拓君?




昼休み、いつものように勇樹君と昼食を食べていた拓君。



少し離れた所に居る二人。




エリナの話しが聞こえていたのが明らかにエリナを見ている。






< 164 / 286 >

この作品をシェア

pagetop