恋じゃないと願うだけ






「後、他に忘れ物ない?」



「うん、大丈夫」





放課後になり、あたしの分の帰り支度を持って保健室に来てくれた志穂と勇樹君。




そこに拓君の姿はない。




「帰ろっか!」



あたしの荷物を全部志穂から預かる勇樹君。




「あっ、持つよ?」



「今日は甘えてよ」



なんて言いながら笑う。




「ありがとう…」




辺りを見回してもやっぱり拓君の姿はない…







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