恋じゃないと願うだけ
「おはよー
あっ、結香ちゃん顔色良くなってる
良かったぁ」
安心したように笑う勇樹君。
「ご心配おかけしました。
もう元気だよ♪
ありがと」
勇樹君の笑顔にあたしも笑顔になる。
そして、その後ろから見える拓君の姿。
「昨日はありがとう」
拓君に視線をうつす。
「元気そうで良かった」
表情を変えない拓君にも慣れてきた。
笑顔で頷いた。
「おはよ‼
あれ?結香体調は大丈夫なの?」
「うん。
ありがとう、もう大丈夫だよ」
いつも通りのテンションで軽いノリで教室に入ってくるエリナ。
「あっ、あのね…
結香に言わなきゃいけない事があって
実はあたしの好きな人って旬君なの…」
いきなりのカミングアウトに一瞬ビックリしたが、
思ったより気持ちは穏やかだった。