恋じゃないと願うだけ

「結果的には告白されても振ってたみたいなんだけどさ…
結香ちゃんに内緒で告白してきた女の子と会ったりしてたみたいでさ…」




「うん…」




少しずつ状況を把握出来るようになってきた自分がいた。




「いや、俺たまたま見ちゃってさ…あいつが他の女の子とキスしてるところ。
それで問い詰めたら、断りきれなくてキスだけした。
とか意味わかんねー事言っててさ」




三浦君の大きなため息に、優しさを感じると共に武瑠に対しての悲しみと怒りが込み上げてきた。





「本当ごめん」




「何で謝るの？」





「今さら結香ちゃんにする話しなのか迷ってた。
ってかその時に別れさせるべきだったなって…」




あたしはどうしてこんなに優しい彼を差し置いて武瑠を選んでしまったんだろう。


そんな気持ちが少しよぎった。