恋じゃないと願うだけ
あっ…
たまたまなのか拓君と目が合った。
やっぱり視線はそっと反らされて、
何事もなかったかのように近くの男子と笑い合う拓君。
ズキズキと痛む胸。
どうしてこんなにショックなんだろう。
前なら当たり前だった事も、今は胸が張り裂けそうなほど苦しい。
気付いたら拓君の姿を目で追ってしまう自分。
分かってはいるのに、余計に傷つくだけなのに
目が会うたびに早くなる胸の鼓動。
辛い。苦しい。
拓君の行動一つ一つでこんなにも気持ちが揺さぶられる事になるなんて思ってもみなかった。
ドキドキしたり、傷ついたり
落ち着きのないあたしの感情はコントロール不能で。
冷たくされてるのに矛盾して大きくなる感情。
関わらなきゃ心だって痛くならずに済むのに…
認めたくない気持ちが頭の中を駆け巡る、、、
拓君を好きだという気持ちが。