恋じゃないと願うだけ
数日後、
二年生になり初めての小テストが行われた。
そして今日は…
テストの結果と、学級委員が決まる。
そのままの流れでクリーン運動も行われるらしい…
「マジかよ―…
はぁ…」
ガックリと肩を落とす勇樹君。
先生から発表された男子の学級委員に勇樹君の名前が呼ばれた。
拍手の中、
男子の安堵の声と、
顔の前で手を合わせ、自分の名前を呼ばれる事を願う女子達の声で賑わう。
そんなあたしは、自分じゃない事を切に願った。
「西田結香」
「…はい」
またかぁ。
願いも空しくあたしはまた学級委員になってしまった。
テストに手を抜けない性格は二年生になってからも健在なようだった。