恋じゃないと願うだけ
交じり
数日後、
教室がいつもより騒がしい。
もうすぐ修学旅行という事で、今日はその為の班決めが行われる。
「俺らも入れてよ♪」
すでにあたし、志穂、エリナが固まっている所に勇樹君が声をかけてきた。
勇樹君の後ろからは爽やかな笑顔でこちらに手を振る佐月君と広野君が顔を出す。
この二人も普段から勇樹君や拓君とつるんでいるイケメン男子。
そんな様子を見ていた女子からはため息が聞こえてくる。
「じゃあ決まり♪
どのルート行く?
あたしここ行きたい!」
エリナらしく既に周りの意見を聞く間もなく話しは進む。
「迷惑だったかな?」
どこか上の空だったあたしの顔を勇樹君が心配そうに覗いた。
「あっ、えっ?
全然だよ!
よろしくね」
なんて誤魔化したけど…
どんどん進んで行く話しも頭に入ってこなかった。