恋じゃないと願うだけ
「あっ、勇樹君!
心配かけちゃってごめ…」
えっ……!?
目の前まで駆け寄って来た勇樹君は、そのままあたしに抱きついた…
???
何が起こっているんだろう。
耳元で聞こえる勇樹君の吐息。
ぎゅっと力強いその腕は、
息が苦しくなるほど力強くて
抵抗する力も奪っていく。
「勇樹…君?」
やっとの事で絞り出した声で、勇樹がハッとしたように力を緩めた。
しかしその腕は離す事を止めない。
勇樹…君?どうしたんだろう…?
そう思った時だった。