恋じゃないと願うだけ
「もう落ち着いたぁ?」
「うん。だいぶ。ありがとね!」
本当に大丈夫なの?と空元気なあたしを心配しながらため息をついたのは親友の住田志穂。
「何か飲み物持ってくるね」
久しぶりに遊びにきた志穂の部屋。
女の子らしくて、ギャルっぽいあたしとは正反対の清楚系。
ほんわかしてて少し天然な志穂。
可愛らしい感じで男だったら守ってあげたくなる。
いや、あたしが守ってあげるし。笑
なんて。
本当に優しくて頼りになる存在。
「で、危ない事してないよね?」
「してないよ♪最近はエリナに気分転換付き合ってもらってるー」
「そっか…」
気のせいか一瞬志穂の顔が曇った気がした。
志穂とは同じ高校に進学して、同じクラスになった。
専門科だけの学校だった為、三年間クラス替えはない。
それはあたしにとっても志穂にとってもラッキーだった。