恋じゃないと願うだけ
「結香ちゃんもどっか適当に座って」
どうしていいのか分からなかったあたしに、勇樹君は可愛い笑顔で隣にクッションを置いてくれた。
エリナはというと、当たり前のようにくつろいではしゃいでいた。
きっと勇樹君の部屋には何度も来ているんだろう。
「何飲む?」
テーブルの上には沢山の御菓子とジュースが並べられていた。
ジュース…?
きっと高校生には当たり前の光景なのだろう。
でも、今のあたしには少しの違和感。