恋じゃないと願うだけ
「し…してないよ」
旬君の名前を出されただけでなんだかソワソワしてしまう。
あの日、カラオケBOXからの帰り道。旬君は真っ直ぐ家まで送ってくれた。
携帯のメモリーから旬君の名前を見る。
そういえば、突然の出会いでも名前と顔が一致する男の子なんて旬君だけかも…
あの日から旬君とは他愛もないメールが続いていた。
そんな事も初めてだった。
「なんか珍しく動揺してるけど、
もしかして旬君とまだ連絡取ってるとか?」
「うん。
普通の会話だけどね」
「へぇー…
そうだ!4人で年越ししようよ‼」