恋じゃないと願うだけ






「行こうぜ」



アキラ君からの視線に戸惑っていると、旬君がそんな状況を打破してくれた。





自然と2対2の形を作り、あたし達の少し前を歩くエリナとアキラ君。





「メール迷惑じゃない?」




「全然!
楽しいよ」




「なら良かった

本当に…こないだと雰囲気違うね」





「変…かな…」






今日は久しぶりに髪を巻いてみた。

そして、
いつもはスキニーデニムなのにスカートにブーツを履いてみた。


化粧もギャル化粧をやめて少し薄くしてグロスを塗った。






なんだろう。


心のどこかで旬君を意識していた。





「いや、かなり可愛い…

っていうかドストライクです」





「ありがとう…」





前を見て歩く旬君の横顔はさっきみたいに耳は赤く

マフラーで隠す顔も赤く染まっていた。







きっとそんなあたしも旬君と同様に赤く染まっていただろうと思う。








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