呪い歌
「走るぞ!」

蓮の合図で4人はそれぞれリュックを背中にまわし、

階段を大急ぎで下った。

「まだギリギリ開いてる!」

一番最初に靴を履き替え、児童玄関に向かったのは日那だった。

「っしゃ、セーフだな!」

日那に続き、蓮、毬菜、西の順で赤橋東小学校をあとにした。

「みんな西の説明である程度やり方はわかったよな?」

荒い息を整えながら蓮が確認を取るように言った。

「やり方はわかったよ、
でもさ、4人じゃできないんじゃないの?」

毬菜の一言でハッと皆が顔を見合わせた。

「西!どうすんの!」

日那がまるで助けを求めるかの様、西!と声をあげた。

「あ、いや、どうするって言われても…」

そこまでは考えてなかった、と言わんばかりの表情を西は露わにした。
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