佐伯くんを好きになった場合。



「私のこと覚えてますか?」



次は、小さな声で黒髪くんに聞く。
すると、黒髪くんは眉間に皺を寄せてジーッと私を見つめてきた。



いや、見つめてきたと言うよりは睨んできたの方が正しい。



それでも、目が合う度にドキドキしてしまう私は、もうこの人に……



「好きです」



落ちている。


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