佐伯くんを好きになった場合。



結局、悠哉と並んで学校まで来てしまった。



靴を履き替えて、バタンと無造作にドアを閉めて前に視線を移すと、見慣れた姿が目の前に写った。



「でさ、舞那、あのね!」



「分かったから、声でかい!」



視界の中に椎名が入るだけで、何だか嬉しくなったり。



声を聞くだけで、心があったまったり。


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