佐伯くんを好きになった場合。



それでも……



「それでも私は決めました!もう、逃げないって!いつか私を必要としてくれる人が現れるって……あなたが言ってくれました!

だから、私はあなたに好きになってもらえるように精一杯頑張ります!」



私は目の前の黒髪くんをしっかりと見てそう言った。



あなたが言ったんだから。
私を必要としてくれる人が現れるまで、それまで頑張れって。



だから私、頑張るから。



「好きにすれば」



黒髪くんは私からそっぽを向いてそう言った。



照れてるのかな?とか思ったけど、全然そうじゃないみたい。



本気でそう思ってるみたいだ。


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