佐伯くんを好きになった場合。






7月21日、終業式。



え……終業式?



予定黒板を何度確認しても、その文字は変わらない。



「うっ、嘘だ」



「嘘じゃない。良かったじゃん!夏休みだよ!?」



舞那は、私の肩をバシバシ叩いて喜ぶ。



けれど、私の顔は曇ったまま。



だって、夏休みって……それじゃあ、佐伯くんと連絡も取れないし、なにしろ、佐伯くんとの仲が……。


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