佐伯くんを好きになった場合。



「舞那、どうしたの?」



「彼氏と喧嘩したの~……」



私に抱きつきながら号泣する舞那。



抱きつき方が尋常じゃなく痛くて、つい後ろの教室の扉に頭をガンッとぶつけてしまった。



「いったぁ~……」



なんだか最近、こうしてぶつかることが多い気がするのは気のせい……!?



「舞那……い、痛い」



「あ、ごめん!」



私がそう言うと、舞那はパッと私から離れて距離を取る。


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