佐伯くんを好きになった場合。
「佐伯くん、私は冷たい佐伯くんも大好きだよ」
「そ」
私の、佐伯くんへの2回目の告白は、たった一文字で消されたけど、わずか30センチのこの距離で伝えられたのは進展したと思うから。
「佐伯くん、いつか私のことを好きになってもらうからね」
「いつの話?」
相変わらず、私のことをなんとも思っていない佐伯くんは、立ち上がると「じゃあね」なんて言って歩いていってしまった。
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