佐伯くんを好きになった場合。



「あのさ…そんな、くだらない質問してないで、椎名は勉強でもしてなよ」



俺が机に頬杖をつきながらそう言うと、椎名はニヘラッと笑って照れるように頭を掻いた。



なんで、そこで照れる?



「やっぱり、勉強した方がいいよねー……」



「やっぱり、バカ?早く、行きなよ」



俺のとこにわざわざ来たりしないでさ。



もうすぐ、テスト始まんじゃん。
俺のことなんかより、勉強すればいいだろ。



椎名は、バカなんだから。


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