ハメごろし
『くわれたくない』
そんな雰囲気に私は腹の奥をぎゅっと捕まれた気持ちになった。くすぐったい気持ち、食いたい気持ち、両方が押し寄せてきた。
生唾を飲み、『早く彼を片付けないと』という気持ちになり、急いで小屋を後にした。さっきいた女性はもういなかった。
紙袋からスコップを出して土を掘る。白いかけらが出てくるのはきっと以前ここに埋めた骨なんだろうか。
冷たい土を掘り続け、湿りのある土のところまで掘るとバッグの中から『彼』を取り出し穴に流し込んだ。
言われた通りに土と骨を混ぜて徐々に穴を埋めていく。
無心で夢中になって埋めた。
すべてを埋め尽くした頃には私はじっとりと汗をかいていた。
「丁度いいですね。アユミさん」
いつの間にか後ろに少年が立ってい、その横には意識の朦朧とした檻の中にいた少年が同じような格好で立ちながら揺れていた。
涎が垂れる。