めぐり逢えたのに
「ベッドに連れて行って〜。」

佐々倉がいなくなると、私はさらに大胆に甘えた。彼は私をだっこしながら、真顔でふっと聞いた。

「佐々倉さんて、しょっちゅう飲みにくるの？」

「ううん、珍しいよ〜、だってパーティーの時以来だもの、会ったのは。」

「パーティーってオレたちが再会した？」

「うん。だからかれこれ三ヶ月ぐらいなるんじゃないかなあ。」

「何かあったのかな……。」

「さあ、ねえ、もしかして妬いてる？」

私はふふふと笑った。
佐々倉と私は、結婚ったって、本当に表向きのことで彼が勘ぐるような仲じゃないし、私はたった今、佐々倉としおりさんとの熱愛の話を聞かされたばっかりだったから、心配する彼の態度が可愛くて仕方がなかった。

私が彼にやきもちを妬かせてるなんて考えるだけで楽しくなる。

「妬いてる、妬いてる。隣同士なんだし、もう二人きりで飲まないで。こっちに来て良かったよ。」

彼がなんだかすごく愛おしかった。

「うん。じゃあもう飲まない。」

彼に約束して、私たちはベッドにもぐり込んだ。



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