めぐり逢えたのに
家に戻ってみると、何か雰囲気が違う。
どこがどう、とは言えないけど、しっくりしない違和感があって、私は佐藤ばあに連絡を取った。
私に呼び出されて、佐藤ばあはすぐに来てくれた。お土産のマカデミアナッツ(定番の)を渡しながら、なんかヘンなんだけど、どうかした?と留守中の様子を聞いてみた。
佐藤ばあは、
「さあ……、何も変わった事はないみたいですよ。」
と、しれっと言ったけど、私も佐藤ばあとは知り合って十年以上は経つ。しらを切ろうとしている時は、絶対何かあった時だ、とピンと来た。
「何か、あったでしょう、空き巣が入ったりしたの?!」
「万里花様、ここのセキュリティを破れる空き巣なんてそうそういませんよ。」
「そうよねぇ……。」
「実は……、佐々倉の旦那様がこちらに三日ほどお泊まりになられてたんですよ。」
佐藤ばあは言い難くそうに口を開いた。
「佐々倉さんが?どうして?」
「それが……」
歯切れが悪い。
「どうも、しおりさまとうまくいっていらっしゃらないようで、追い出されたんじゃないでしょうかねえ。」
「でも、ここは私の家よ。勝手に入ってくるなんて。」
「ただ、どこかよそにお泊まりになられたら、しおりさまがますますお怒りになるからできなかったんじゃないでしょうか。」
「どうして?」
「どうも、旦那様、浮気されてたようですよ。」
佐々倉が?
「で、佐々倉さんは隣りに戻ったの?」
「まあ、最終的には戻られたみたいですが、明日、お掃除に行きますので、ちょっと見てきますよ。」
「おねがーい。佐藤ばあ。あ、あと、明日、これ、向こうにも一つ置いて来て。」
私はマカデミアナッツをもう一箱佐藤ばあに渡した。
どこがどう、とは言えないけど、しっくりしない違和感があって、私は佐藤ばあに連絡を取った。
私に呼び出されて、佐藤ばあはすぐに来てくれた。お土産のマカデミアナッツ(定番の)を渡しながら、なんかヘンなんだけど、どうかした?と留守中の様子を聞いてみた。
佐藤ばあは、
「さあ……、何も変わった事はないみたいですよ。」
と、しれっと言ったけど、私も佐藤ばあとは知り合って十年以上は経つ。しらを切ろうとしている時は、絶対何かあった時だ、とピンと来た。
「何か、あったでしょう、空き巣が入ったりしたの?!」
「万里花様、ここのセキュリティを破れる空き巣なんてそうそういませんよ。」
「そうよねぇ……。」
「実は……、佐々倉の旦那様がこちらに三日ほどお泊まりになられてたんですよ。」
佐藤ばあは言い難くそうに口を開いた。
「佐々倉さんが?どうして?」
「それが……」
歯切れが悪い。
「どうも、しおりさまとうまくいっていらっしゃらないようで、追い出されたんじゃないでしょうかねえ。」
「でも、ここは私の家よ。勝手に入ってくるなんて。」
「ただ、どこかよそにお泊まりになられたら、しおりさまがますますお怒りになるからできなかったんじゃないでしょうか。」
「どうして?」
「どうも、旦那様、浮気されてたようですよ。」
佐々倉が?
「で、佐々倉さんは隣りに戻ったの?」
「まあ、最終的には戻られたみたいですが、明日、お掃除に行きますので、ちょっと見てきますよ。」
「おねがーい。佐藤ばあ。あ、あと、明日、これ、向こうにも一つ置いて来て。」
私はマカデミアナッツをもう一箱佐藤ばあに渡した。