めぐり逢えたのに
「うん、それで、高校を卒業したら、結婚したい、って言えばいいかな、と思って。」
「…………。」
「ね? いい考えでしょう?」
「全然良くない。いい? 万里花ちゃんはまだ18だよ。結婚の前にやるべきことがたくさんあるはずだよ。」
「……キスとか? だって、小野寺さん、してくれないじゃん。」
彼は、ものすごく困った顔をした。
「あのね……、キスしたり、セックスするために結婚するっていうのは、違うでしょう。大人になったら、イヤというほどやってあげるから、もうちょっと待ってごらん。やけになって婚約とか結婚とかいわないの。」
彼は、いつも「大人になったら」っていうけど、どういう基準なのか私にはさっぱりわからなかった。
私は、松方くんと友美が相変わらず仲が良くて、何もかも順調にいってるみたいで、この冬には二人でスキーに行くっていう話しを聞かされて、友美が嬉しそうで、それは、もちろん、私も嬉しかったのだけど、でも、やっぱり、私も、キスしたときの唇の感触とか、抱きしめられたときの腕の強さとか、愛撫された時の気持ち良さとか、感じてみたかった。
「…………。」
「ね? いい考えでしょう?」
「全然良くない。いい? 万里花ちゃんはまだ18だよ。結婚の前にやるべきことがたくさんあるはずだよ。」
「……キスとか? だって、小野寺さん、してくれないじゃん。」
彼は、ものすごく困った顔をした。
「あのね……、キスしたり、セックスするために結婚するっていうのは、違うでしょう。大人になったら、イヤというほどやってあげるから、もうちょっと待ってごらん。やけになって婚約とか結婚とかいわないの。」
彼は、いつも「大人になったら」っていうけど、どういう基準なのか私にはさっぱりわからなかった。
私は、松方くんと友美が相変わらず仲が良くて、何もかも順調にいってるみたいで、この冬には二人でスキーに行くっていう話しを聞かされて、友美が嬉しそうで、それは、もちろん、私も嬉しかったのだけど、でも、やっぱり、私も、キスしたときの唇の感触とか、抱きしめられたときの腕の強さとか、愛撫された時の気持ち良さとか、感じてみたかった。