めぐり逢えたのに
私はドキリとした。


「いえ、私も母が誘って来たので。」

私の顔色は変わっただろうか。心配だったが、スマホ男は薄く笑って名刺を差し出した。

「私は、佐々倉直樹と申します。」

佐々倉の名刺を受け取って挨拶をしてから、タクシーを拾って帰った。

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