小夜啼鳥が愛を詠う
「ひどっ!なんで、笑うの!?」
せっかく打ち明けたのに、笑われてしまった……。
「あはは……ごめんごめん。違うの。いいわぁ。さっちゃん。予想の斜め上、いったわ。……そう……薫くん、かあ。いいと思うよ。うん。……気長に、ね。」
ママはそう言いながらも、何度も、笑った!
「もう!……てか、パパ!?何で泣くの!?」
パパは、声もなく、だーだー涙を流していた。
何なの?この状況。
藤巻父子と玲子さん、小門一家、菊地先輩と椿さん……みんな幸せそうなのに、うちだけ、何でこうなの?
もう~~~~~~~!
翌朝、何となく山が白かった。
夜中に、少し雪が降ったのかな。
うっすら白い山を眺めていると、玄関チャイムが鳴った。
インターホンをとったママの声が妙に弾んだ。
「あら!あらあらあら!……夕べはお疲れさま。おかげで、私たちも楽しい夜だったわ。……ん?どうしたの?あら、上がってらっしゃいな。……あら、そう。残念。いいわ。ちょっと待ってね。……さっちゃーん!」
ドキンとした!
光くん?
薫くん?
どっち!?
慌てて駆け寄ってモニターを覗いた。
薫くんだ!
ママから受話器をもらって、すぐに出た。
「も、しもし?」
緊張し過ぎて、声がうわずった上に、変なところでつっかえちゃった。
『桜子?あんなぁ、玲子、やっぱり昨日と同じ服着とったわ!』
薫くんはそう言って、ジタバタとその場で走り回った。
……こらこら。
わざわざ見に行って、しかも、それを報告に来てくれたんだ。
まったく……もう……
「薫くんの……エッチ~。」
呆れてそう言ったら、薫くんは、くしゃっと笑った。
……かわいい。
胸が、キュンとなった。
『ほな、それだけ!また明日な!じゃあっ!』
薫くんはそう言って、さっさと行ってしまった。
……本当にそれだけで来たんだ……。
「行っちゃった……。」
受話器を壁に掛けると、ママが楽しそうに笑って言った。
「ほんと、イイ子ね。薫くん。理由はなんでもよかったんじゃない?さっちゃんと逢いたかったんでしょ。かわいい。」
「……だったら、上がってくればいいのに。」
ちょっと拗ねてそう愚痴ると、ママが教えてくれた。
「藤巻くんと待ち合わせしてるって急いでたわよ。」
ふーん。
学校が休みになっても、ボランティアがない日でも、藤巻くんとは一緒なのね。
「藤巻くん、いいなぁ。」
そうこぼしたら、ママに思いっきり笑われた。
せっかく打ち明けたのに、笑われてしまった……。
「あはは……ごめんごめん。違うの。いいわぁ。さっちゃん。予想の斜め上、いったわ。……そう……薫くん、かあ。いいと思うよ。うん。……気長に、ね。」
ママはそう言いながらも、何度も、笑った!
「もう!……てか、パパ!?何で泣くの!?」
パパは、声もなく、だーだー涙を流していた。
何なの?この状況。
藤巻父子と玲子さん、小門一家、菊地先輩と椿さん……みんな幸せそうなのに、うちだけ、何でこうなの?
もう~~~~~~~!
翌朝、何となく山が白かった。
夜中に、少し雪が降ったのかな。
うっすら白い山を眺めていると、玄関チャイムが鳴った。
インターホンをとったママの声が妙に弾んだ。
「あら!あらあらあら!……夕べはお疲れさま。おかげで、私たちも楽しい夜だったわ。……ん?どうしたの?あら、上がってらっしゃいな。……あら、そう。残念。いいわ。ちょっと待ってね。……さっちゃーん!」
ドキンとした!
光くん?
薫くん?
どっち!?
慌てて駆け寄ってモニターを覗いた。
薫くんだ!
ママから受話器をもらって、すぐに出た。
「も、しもし?」
緊張し過ぎて、声がうわずった上に、変なところでつっかえちゃった。
『桜子?あんなぁ、玲子、やっぱり昨日と同じ服着とったわ!』
薫くんはそう言って、ジタバタとその場で走り回った。
……こらこら。
わざわざ見に行って、しかも、それを報告に来てくれたんだ。
まったく……もう……
「薫くんの……エッチ~。」
呆れてそう言ったら、薫くんは、くしゃっと笑った。
……かわいい。
胸が、キュンとなった。
『ほな、それだけ!また明日な!じゃあっ!』
薫くんはそう言って、さっさと行ってしまった。
……本当にそれだけで来たんだ……。
「行っちゃった……。」
受話器を壁に掛けると、ママが楽しそうに笑って言った。
「ほんと、イイ子ね。薫くん。理由はなんでもよかったんじゃない?さっちゃんと逢いたかったんでしょ。かわいい。」
「……だったら、上がってくればいいのに。」
ちょっと拗ねてそう愚痴ると、ママが教えてくれた。
「藤巻くんと待ち合わせしてるって急いでたわよ。」
ふーん。
学校が休みになっても、ボランティアがない日でも、藤巻くんとは一緒なのね。
「藤巻くん、いいなぁ。」
そうこぼしたら、ママに思いっきり笑われた。