恋愛短編集*°
「おーい。透夜くん…?何俺の彼女に手ぇ出してくれてんの?」

「な、夏音!」

「お前が俺の彼女に気ぃ持ってんのは知ってたけどさー、ふざけてるとこれじゃ済まないよ?」

「ヒィッ、ご、ごめん!」


そう言って男の子は逃げていった。


「おー…、俺の言ってることがわからない鈍感娘さんじゃないの」

「な、夏音〜。怒ってる?」

「うん。もちろん」


冷たい目で笑う夏音。

うぅ…

「ごめんなさいぃ〜。何でおこなのか教えて〜」

「あのさー、ほんとに分かってない?」


あ、あれ?この状況は…。
先ほどと同じ!
なのに、なぜ心臓がどっくんどっくんしてんの?!

これは!!
いわゆる!!

壁ドンというヤツでは?!


「///あ、あの、お手紙…夏音と一緒に…見ようと…おもってて…、怒らせるつもりはなくて…」

精一杯の言い訳をしてみる。
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