恋愛短編集*°
柊弥は私の方を向いてまた妖艶な笑みを浮かべた。

あわわわわ。


「…き、嫌いは、う、うそ」

「ホントは?」

「……好き」

「よろしいー」


また気だるげだ。

本当に心臓に悪いよ…。


ガチャ


「ただいま」

「おじゃましまーす」


ただ挨拶はするけれど、音はしない。

なぜなら、柊弥は一人暮らしだから。


「あー。また洗い物溜めてるー」

「…こないだ、3枚割ったー」

「昨日でしょ」

「なんで分かったのー?」

「だって4日前に来たし」

「一昨日かもしれないじゃん」

「…1日経っただけで柊弥が片付けようと思うなんて有り得ない」
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