【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有
「アタシ昨夜、何かしなかった?」
「………………へ?」
私は間抜けな声を出す。
え?あれ?もしかして……。
「覚えていない、んですか?」
「ええ、綺麗サッパリ。気が付いたら朝で、江奈は居ないし綺麗に片付けられてるし毛布は掛けられてるし。江奈に膝枕を要求した辺りまでは覚えているんだけど……」
雪ちゃんは、うーん、うーん、と頭を押さえて一生懸命昨夜の事を思い出そうとしている。
全く覚えていない。あれを?全然?
(なんだ……なぁんだ!)
それなら、一睡もしないで悩んでいた私がバカみたいじゃないか。
(そっか。そうなんだ……)
私はズキズキと痛む心臓を押さえながら、ニッコリと笑顔を作った。
「特に何も無かったですよ?雪ちゃん、酔い潰れてあのまま寝てしまったんです。お部屋まで運べなかったので、毛布だけ掛けさせていただきました」
私の話を聞いて、今まで不安そうだった雪ちゃんの顔が一気に安堵の表情になる。
「そ、そう?良かった~。何か取り返しの付かない事をしてたらどうしようかと思っちゃった!」
「気にし過ぎですよ!そんなに心配しないで下さい」
「良かったわ~。……あ、その部屋着、やっぱり似合ってるわよ。顔もちゃんと拭きなさいね」
ハイ、と私が持って来たタオルを雪ちゃんが手渡してくれる。
「ありがとうございます」
「うん。あ、アタシもうちょっと寝るから今日の朝食はアタシの分は要らないわ。じゃ、おやすみ~」
そう言い残し、ヒラヒラと手を振って雪ちゃんはスッキリした顔で洗面所を出て行った。
「………………へ?」
私は間抜けな声を出す。
え?あれ?もしかして……。
「覚えていない、んですか?」
「ええ、綺麗サッパリ。気が付いたら朝で、江奈は居ないし綺麗に片付けられてるし毛布は掛けられてるし。江奈に膝枕を要求した辺りまでは覚えているんだけど……」
雪ちゃんは、うーん、うーん、と頭を押さえて一生懸命昨夜の事を思い出そうとしている。
全く覚えていない。あれを?全然?
(なんだ……なぁんだ!)
それなら、一睡もしないで悩んでいた私がバカみたいじゃないか。
(そっか。そうなんだ……)
私はズキズキと痛む心臓を押さえながら、ニッコリと笑顔を作った。
「特に何も無かったですよ?雪ちゃん、酔い潰れてあのまま寝てしまったんです。お部屋まで運べなかったので、毛布だけ掛けさせていただきました」
私の話を聞いて、今まで不安そうだった雪ちゃんの顔が一気に安堵の表情になる。
「そ、そう?良かった~。何か取り返しの付かない事をしてたらどうしようかと思っちゃった!」
「気にし過ぎですよ!そんなに心配しないで下さい」
「良かったわ~。……あ、その部屋着、やっぱり似合ってるわよ。顔もちゃんと拭きなさいね」
ハイ、と私が持って来たタオルを雪ちゃんが手渡してくれる。
「ありがとうございます」
「うん。あ、アタシもうちょっと寝るから今日の朝食はアタシの分は要らないわ。じゃ、おやすみ~」
そう言い残し、ヒラヒラと手を振って雪ちゃんはスッキリした顔で洗面所を出て行った。