【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有
チャポン――……。

「ふぅ……」

私は、お湯を張った浴槽に浸かり、浮かべているアヒルのオモチャを突いた。

「楽しかったな」

フフッ……とさっきのパーティーを思い出し、自然と笑みが零れる。

明日は日曜日でお休みだから、久し振りに二人でのんびりしよう。

「色々あって大変だったし……」

ホント、あの事件の後は大変だった。

私は雪ちゃんと違って怪我をしていなかったから、その日の内にここに帰れた。次の日は平日だったし、会社に行かない訳に行かなかったから出社したんだけど……。

あれ?私って芸能人?って位、質問攻めにあった。

一番多く聞かれたのが、

『オネエなのに本当に付き合っているの?』

だった。

まあ、そりゃそうだ。誰だって不思議に思うよね。

もう、ある事ない事言われるのは面倒だし嫌だったから、私は素直に全部を話した。

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