【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有
変な光に付き纏われてます

ストーカー男・笹木の執着

デートの日から数日。私はあの光に悩まされていた。

朝、昼、晩。どこにでも付いて回るあの光。眩しい!とかではないんだけど、不意に目の端に入る。原因がよく分からず、気味が悪い。

「はぁ……」

本日何回目の溜め息だろうか。

「どったの?最近調子悪そうじゃん?」

コーヒーを淹れて戻って来た咲希子に頬を突かれる。

「んー……。なんか最近、変なんだよね」

「えっ!?もしかして、デキちゃった!?」

「違うからっ!」

ったく、何を言い出すんだコイツは。大体、雪ちゃんとはそんな関係じゃないし、色んな意味であり得ないから!

「そーじゃないわよ。最近、変な光に付き纏われてるのよね」

「変な光?どんな?このクッキー美味しいね」

咲希子が、私が作って持って来たクッキーをコーヒーのお供にポリポリ食べている。

「ありがとう。…ん~、なんて言うか、鏡が反射したみたいにキラッと……。家にいる時だけじゃなく、会社にいる時も。なんにもない所でもなんだよね……」

「え、なにそれ」

「だから変って言ったじゃない」

「確かに変ね」

「でしょー?気味悪いよね」

「うん……」

顎に手を置き、咲希子が急に何かを考え出して黙る。

「……どうしたの?」

「うん。それさ、気を付けた方が良いかも」

「え?」

急にそんな事を言われて、キョトンとしてしまう。
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