【改訂版】ワケあり上司とヒミツの共有
「そ、そうですか?こんな可愛いの着た事ないんで、自分的には凄く違和感が……」

「そぉんな事ないわよ。アンタ色が白いから、凄く似合ってるわ」

「そうですか……?」

なんか照れるな。でも素直に嬉しい。

「じゃ、アタシも入るから、適当にくつろいでて」

「あ、はい……って、ちょっ、雪ちゃん!今出て行きますからっ!」

まだ私がその場に居るのに、雪ちゃんはさっさかと服を脱ぎ出し始めた。

「あら、女同士だし別に気にしないわよ」

慌てた私を見て、雪ちゃんがクスクスと笑う。

「いやいや!気にして下さいよ!」

全く!変な所が大雑把なんだから!あと、正確には女同士じゃないし!

私は慌てて脱衣所から出る。クスクス、と後ろから聞こえる笑い声を遮断する様にドアを閉めた。

「はぁ……ホントにもう……」

私はため息を吐きながらリビングへと戻る。さっきまで座っていたソファーに腰を下ろした。

「ふぅ……」

グルッと部屋を見渡す。それにしても、広い部屋。LDKの間取りで、広さは……。どの位だろう。広過ぎてよく分からない。

綺麗に整頓されているのか、物は余り無い。テレビと観葉植物とウォーターサーバー位。あ、あと私が今座っている、この巨大なソファーか。

「喉が渇いたな……」

お水を貰っても良いだろうか。キッチンの物は自由に使っても良いって言ってたし、良いかな。

「綺麗にしてるなぁ」

大きなシステムキッチン。シンクには水垢ひとつ、付いていない。

「雪ちゃんって、潔癖?」

いや。でも、水族館でデートをした時、ごはん屋さんで私の口元に付いたパン粉を平気で食べていた。

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