忘れな草の約束



だけどまさくんは世奈の
目も見ようとはしなくて。


「ごめん...ごめんな。」


そう言ってただただ
頭を下げるばかりだった。


「まさくんは世奈のこと
嫌いになったの...?」


「嫌いになった訳じゃねえんだ。
ごめんな、世奈。」



そう言って最後に一度だけ
ギュッと世奈を抱きしめた。


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