名探偵と女子高生
「でも、おまえに今井さんから電話が来たと聞いてピンときたよ。そして警察に聞いたんだが、おまえに電話するより前に加藤兄に遺書のメールを送っている。
そして思ったんだ。もし、おまえがその電話に出たらなにを話したのか。
それに警察からしたら遺書送った後に知人にメールって意味がわからないだろうしな。
そして俺の中で加藤美玲が浮かび上がってきた。
もしかして、何者かが捜査を錯乱させようと思ったんじゃないか、と。
まぁ、うまくいかなかったみたいだけどな。
そして俺は加藤美玲に電話をかけた。『七瀬 瑞樹の兄です。俺の妹があなたに会いたがってるので明日の昼ごろ、喫茶店で待ち合わせしましょう』ってな。
俺は今井さんのこともなんにも触れてないのに彼女は相手が誰かを聞かずに了承した。
そして次の日、おまえが加藤美玲に今井さんのことを聞いても予想内の質問のように答えていた。
…普通だったら、どうして?だとかどういう関係?だとか聞いてもおかしくないのに。」
そこまでいって結城さんはコーヒーを飲む。