名探偵と女子高生
「俺は…失礼しました。自分はすべて気づきました。犯人も動機もなにもかも全て。」
すると美玲さんは俯いた。
「いつから、ですか?」
「確信したのは初めてあなたと瑞希があったときです。
会う前に俺はあなたに、
うちの妹の七瀬瑞希がお宅の美玲さんと会いたい、それだけ言いましたよね。
電話に出たのはあなたでした。でもそのときあなたは瑞希が誰か聞き返しませんでした。
突然知らない人と会うってなったのに断らなかったんです。
それに、瑞希がお兄さんの彼女が亡くなったことを聞いたときあなたは特に反応しませんでした。
…まるで聞かれるのがわかっていたような。そんな気がしたんです。
そしてお兄さんに聞いてみました。美玲さんに瑞希の話をしたことがあるか、と。」