アイドル的LOVE
「でも…」
「良いから!呼びにくいなら、君づけ!あと敬語禁止!!」
「えぇっ!?…あっ、はい…いや、うん…」
「さやちゃん、面白い」
「えっ!そんなことな…い」
「いやある。…そろそろ、行かなきゃかな?じゃあ、また」
「うん、また今度」
雄一君が車に乗り込んだ。
すぐにクラクションがなり車が進みだす。
私はあわててお辞儀をした。
車が見えなくなるまで、外にいた。
中にはいり、自分の部屋に向かう。
なんだか気が抜けて、ベッドに倒れこんでしまった。
「芸能界か…」
つぶやくと、なんだか急にきもちが高ぶってきた。
「私大丈夫かなぁー??あんな偉ぶった事言っちゃったけど…わぁ〜ん」
1人で声をあげながら、ベッドをバンバン叩く。
すると、隣の家のカーテンが開く音がした。
ひょこっと顔を出すと、けんちゃんがいた。
「サヤ…お前、うるさい」
迷惑そうな顔をこっちに向けるけんちゃん。
ごめんごめん、と言いながら、私はけんちゃんにあることを伝えた。
「私ね、芸能人になる!!」