彼女のことは俺が守る【完全版】
今から始まる
「さ、別の車を用意してますので、海は里桜さんを送ってきた方がいい」
「そうだな」
報道陣を避けるために区役所には別の車が用意されていて、ホテルの会見場から乗ってきた車はしばらくして高取さんが乗って帰ることとなっていた。
区役所から海斗さんのマンションまでの距離はさほどなく、すぐにマンションの裏手に付けられ、私はマンションに帰り着くことが出来たのだった。でも、玄関のカギを開けて中に入った瞬間、私は膝から崩れ落ちた。緊張していたのが一気に解け、立つことすら出来ない。
早く立たないといけないと思うのに力が入らない。
廊下にペタンと座り込んだ私に驚いたのか海斗さんは私の傍に座ると、ギュッと私の身体を抱き寄せ、その逞しい腕の中に包みこんだ。
「里桜。大丈夫か?」
「ちょっと気が抜けちゃいました。でも、大丈夫です」
さっきのフラッシュの緊張よりも、海斗さんの腕の中にいる方がドキドキするし、緊張する。それに自分の身体から熱が放出されるのが分かる気がした。刺激が強すぎて、こんな風に抱き寄せられたのは初めてだった。
海斗さんの柑橘系の香りに包まれるとどうしていいか分からなくなる。
「そうだな」
報道陣を避けるために区役所には別の車が用意されていて、ホテルの会見場から乗ってきた車はしばらくして高取さんが乗って帰ることとなっていた。
区役所から海斗さんのマンションまでの距離はさほどなく、すぐにマンションの裏手に付けられ、私はマンションに帰り着くことが出来たのだった。でも、玄関のカギを開けて中に入った瞬間、私は膝から崩れ落ちた。緊張していたのが一気に解け、立つことすら出来ない。
早く立たないといけないと思うのに力が入らない。
廊下にペタンと座り込んだ私に驚いたのか海斗さんは私の傍に座ると、ギュッと私の身体を抱き寄せ、その逞しい腕の中に包みこんだ。
「里桜。大丈夫か?」
「ちょっと気が抜けちゃいました。でも、大丈夫です」
さっきのフラッシュの緊張よりも、海斗さんの腕の中にいる方がドキドキするし、緊張する。それに自分の身体から熱が放出されるのが分かる気がした。刺激が強すぎて、こんな風に抱き寄せられたのは初めてだった。
海斗さんの柑橘系の香りに包まれるとどうしていいか分からなくなる。