そんな結婚、あるワケないじゃん!
「あれ…?…何で俺の服…?」


素朴な疑問をぶつける。
困った様に額を掻く菅野が、照れくさそうに答えた。


「わ…私のパジャマ……この部屋に置きっぱで……だから、着る物が無くて借りたの……」


ごめん…と謝る。

萌え袖に足首スレスレの裾を見て、そんなことで謝るなと返した。


「こっち来いよ」


オズオズ…としか進んでこねぇヤツに苛立つ。
これ以上待たせんな…!という思いが湧き上がり、スッと立ち上がって迎えに行った。


側に寄ると跳ね上がるくらいにビクつく。
その菅野の顔を見下ろし、「大丈夫だから」と伝えた。


「…よ……よろしくお願いします………」


試合でも始めんのかよ…と言いたくなる。
それを何とか我慢して、菅野をベッドへ連れてった。



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