そんな結婚、あるワケないじゃん!
近づいてくる顔にビクつく。

そんな私の肩を羽田がそ…と抱いた。



「俺が冷たい男かどうか、確かめてから言えよ。そんな言葉言えないくらい、熱くしてやるから……」


寄せられた唇に自分の口を塞がれる。
ドキドキと速鳴る胸の音を確かめながら、羽田の首に腕を回した。



「私……」


唇の離れた隙に声を漏らした。

羽田の唇は顎を通って首筋に沿って流れていく。



「ん…?」


舌の先が耳の後ろを舐めてビクつく。
ぎゅっと指先を握りしめて、何とか言葉にした……。



「私……羽田のことが好き……誰にも……負けないくらい……」


おかしいくらいに羽田の側にずっと居たい。

触れられるとビクビクして、どうにかなりそうなくらいに好き。


リカさんには敵わないくらいの不釣り合いさだけど。


でも……他の人は絶対に見ない自信がある。



「私を……羽田のものにして………全部……羽田にあげるから………」



これから先の初めてを全部、羽田にあげる。


だから、思いきり私を愛して、そして、キレイにして欲しい………。




「美結……」






羽田の熱が私を溶かしていく。

自信のない胸も、触られたことのないお腹も、背中も腰も、身体中全部を熱くする………。



何も考えられないくらいの熱っぽさで……私達は一つになった………。





「美結…っ……平気か……?」


羽田の声がする。



< 141 / 151 >

この作品をシェア

pagetop