そんな結婚、あるワケないじゃん!
「洋平………好き………」


抱きついたままで耳元に囁く菅野の声に歓喜する。
ぶるっとする様な興奮の度合いに、ぎゅっと心臓を掴まれた。



「美結……!……好きだっ」


誰よりも、お前が一番。



ぎゅっと握りしめられた腕に痛みを感じた。

それと同時に果てる快楽に、身体中の熱が全部持って行かれる。




(やべぇこいつ……マジ相性いいかも………)



息苦しそうな呼吸をする菅野を見下ろした。

真っ赤に染まってる頬に唇を付け、そのまま首に這わす。



「やっ……やだ……!」


「頼む。もう一回ヤらせて……。お前………マジ最高だから……!」


ビクッとなる菅野の唇を奪った。
吸い付く様な舌の動きに魅了されていく。

離れなくなるのは俺の方のような気がする。

このままずっと、こいつと一緒に居たい。




「美結………結婚しよ………」



今度は熱で魘されてるんじゃねぇぞ。


快楽に溺れてるせいでもねぇ。




「俺……お前が本気で好きだ……っ」


「よ……ようへ……っ………」


今すぐ返事しろって言わねぇ。

ただ、俺がその気でいるってこと、身体中で感じておいて欲しい……。



「あっ……!」



大きく体を仰け反らす菅野に深入りしていく自分が分かる。


心と体が共鳴した夜は、こんな形で通り過ぎていったーーーーー。











< 143 / 151 >

この作品をシェア

pagetop